2021年8月28日
6年生のこはなへ
ゆきはるさん
 考えてみると、君は僕の杖をついて歩く姿しか知らないんだね。君が生まれる前の事を書いてみますね。
 ある日の朝、いつも通りに家を出たのに、夜は救急病院のベッドでたくさんの管につながれていました。脳出血でした。懸命の治療とリハビリでなんとか杖をついて歩けるまで回復しました。
 でもね、それまで普通の生活をしていたのに杖に頼る日々となり、外に出るのが嫌になり、何の希望もない毎日でした。
 そんな時でした。君の母さんのおなかに新しい命が宿ったと聞いたのは。生まれてくる君を抱きしめたいその思いで、懸命のリハビリを始めました。杖をつきながら近所を歩き回り小さなダンベルを振り回す。半年が過ぎる頃には2キロだった左手の握力が30キロにまで回復。君のおかげです。
 その君がもう6年生に。コロナで1年半くらい会ってないね。早く会える日が来ると良いね。