2021年4月24日
入学おめでとう
ときわのばあちゃん
 今年の年賀状が6歳の晴香(はるか)ちゃんから届いた。「じいちゃんが死んじゃって、ばあちゃんさびしくないですか」。昨年の4月に73歳で夫が亡くなり、その後ひとりで暮らす私の心中を察して書いてくれたのだ。こんなに成長したのかと、とても胸が熱くなった。
 6年前、シンガポールに単身赴任していた息子からの連絡で、夫と一緒に産院へ駆けつけたのは夜の11時ごろだった。嫁は3人目ということもあり、落ち着いていて、分娩室に入り5分ほどで産声が廊下に聞こえた。「一人で産もうと思っていた」と言った気丈な嫁も、出産という大仕事をなし終えて緊張の糸が切れたのだろう。赤ちゃんを初めて抱いたその頬を涙が伝った。そして15時間後、息子がシンガポールから駆けつけ、その様子は「めばえ」というテレビ番組で放送されたのだった。
 その子も今は「鬼滅の刃」に夢中で、新聞紙で作った刃を手に、禰豆子(ねずこ)の箱を背負い、炭治郎(たんじろう)になり切っている。こんな晴香ちゃんのこれからの成長を、少しでも長く見守り、ばあちゃんは天国へ行った時、じいちゃんに報告するからね。