2018年2月10日
舞美(まいみ)へ
吉川佳苗さん
 8月24日未明、あなたのお産は破水から始まりました。産院は、すぐ入院の準備をして病院に来て下さいとのこと。予定日までまだ3週間、突然のことにうろたえる私に母が付き添ってくれ、2人で産院まで向かいました。
 病院の門を入るとき、次ここを出るときには、おなかの中にいるあなたを手に抱いているんだと思うと、不思議な気持ちになりました。陣痛が来るのを待ちましたが、あなたが出てくる気配はなく、25日午前11時から陣痛促進剤の投与を開始。痛みに顔を歪める私に、今から30年以上前に私を取り上げて下さった理事長先生が、「あんたのお母ちゃんもこうしてあんたを産んだんやで」とおっしゃったことが忘れられません。
 午後2時9分、無事、あなたが生まれました。ほにゃあほにゃあという、か細い泣き声が聞こえた後、あなたが私の胸の上に置かれました。そのあまりに軽い身体と命の重さに胸がいっぱいになりました。
 退院の日、あなたを手に抱いて、病院の門を出て、まばゆい外の光を見たとき、無事、出産できたことへの感謝の気持ちで、涙がポロポロあふれました。妊娠中、そしてお産と、多くの人に支えてもらいました。私たち夫婦と一緒にあなたの誕生を心待ちにし、祝福してくれた人がいます。
 今、この手紙を読むあなたが、今日も陽だまりのような暖かい愛情に包まれていますように。生まれてきてくれて、心からありがとう。