2016年11月26日
伝えておきたいこと
トトロじいさん
 君が生まれてくるまでの道のりが、どんなものだったかを知ってほしい。
 今から3年前、君のお母さんは意識不明の重体で、大阪市立総合医療センターの救命救急センターに入院した。診断では、脳室内穿破(のうしつないせんぱ)、脳内出血、急性水頭症そして、妊娠22週5日目。意識が戻るには、家族の呼び掛け、励ますことが大事ですと先生はおっしゃる。手足をさすり、毎日懸命に声を掛け続けました。回復の可能性は30パーセントぐらいだと知らされる。不安がいっぱい。生きていてほしい。神社や寺にお願いしたり、ただ祈ることしかできませんでした。
 みんなの祈りが通じたのか、入院して22日目、お母さんはしっかりした声でしゃべった。うれしかった。ほっとした瞬間だった。その間、「赤ちゃんは元気ですよ」「しゃっくりしたり、あくびもしてますよ」と順調な様子。カテーテルの手術2回、出産は帝王切開と、大きな仕事を三つもやり遂げたんだよ。
 今は日常生活を無難にこなし、育児に専念しているお母さん。入院中そして退院後も、どんなに不安だったことでしょう。私たちは、君が成人するのを見届けることはできないでしょう。君はおなかの中で、お母さんと一緒に病気と闘い、頑張った。そしてお母さんを助けてくれたのだと、じいちゃんは思っています。君が成長していくなかでお母さんを助け、支え合って、元気に育ってほしいと思います。