2016年11月12日
麗ちゃんへ
松下照子さん
 はじめてあなたに会ったのは、新生児集中治療室(NICU)の保育器の中で大きなサングラスをして、ちいちゃな手に点滴をしながら頑張っている姿だった。小さな息づかいをしているあなたがかわいそうで……、おばあちゃんの胸はドッキン、ドッキンした。
 でも、強かった。頑張ったね。名前が麗(れい)ちゃんに決まり、小さいながらも順調に育つ様子をママがメールや写真で知らせてくれる。麗ちゃんのはじめての声、4歳上のお姉ちゃんが「れいちゃん、れいちゃん」と呼ぶと、「アーアー」と答えていたね。「れいちゃんて言われるのはうれしいのかな」って、お姉ちゃんは何回も何回も「れいちゃん」て言ってたよ。「麗ちゃんの動画が送られてくると、癒されるわー」が、おばあちゃんの口癖になった。
 この間、麗ちゃんに会ったとき、オイチ、オイチと、2階へ上がろうとする元気な麗ちゃん。危ない危ない。上を見上げてる麗ちゃん。「そーか、これを見たかったのか」。抱っこして階段に座ったら麗ちゃんは身動きもせず、じーっと木のことりが揺れるのを見てたね。
 あの静かな時間と麗ちゃんの温かい体温を思い出しながらお手紙書いているよ。元気に育ちますようにと願いを込めて。