2015年10月24日
朝露のようなあなたへ
天使ママさん
 あなたは私のおなかの中で懸命に生きて、そして、出会う前に旅立ってしまったね。おなかの中で立派に育ったあなたは、今にも泣きそうで、暖かくて、可愛かった。愛(いと)おしかった。
 とっても静かなお産でたくさんの涙が流れたあの日。私はあなたのおかげで母になった。あなたがあちらで困らないようにと、お寺さんがあちらで使える名前を付けてくれた。
 「朝露のように儚(はかな)くも消えていった小さな命」という意味。
 お元気ですか。あれから4年がたちました。あなたは天使になって、お空へ帰ってしまったと、そう思っています。だから、飛行機に乗ると必ず窓際の席で、どこかにあなたが暮らす世界がないかと探してしまいます。年甲斐もなく……。どれだけ時間がたっても、あなたの温もりと重みは忘れません。
 あなたに妹が生まれました。そして、今、また新しい命を授かりました。でも、素直に喜べません。あなたの代わりはどこにもいないから。心に空いた穴はいつもスースーしていて、笑っていても、怒っていても、あなたのことを思い出す。こうやって過ごしていくことは、悲しいことでも不幸なことでもなくて、幸せなことだと思う。あなたを思って泣く涙があるということ、つらいと思う心があるということ。
 それらがすべてあなたの生きた証しだから。